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3.交通産業に係る規制緩和の評価

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以上の利用者、事業者や自治体へのアンケート 調査やインタビュー調査の結果より、交通事業者、

利用者、地域の各主体に応じた規制緩和の評価は 以下のとおりである。

規制緩和後の交通事業者の動向と地域への影響

運輸政策研究機構 

研究調査報告書要旨  研究調査報告書要旨 

研究調査報告書要旨  2002.5 NO. 1  

3−1 都市間交通における主体別に見た規制緩和 の評価

(1)各主体への効果・影響 1)交通事業者への効果・影響

【需要の大きい地域】

*需要の大きい地域には新規事業者が参入し ている。これにより、競争が激化する。

*この新規参入による競争に対応して、各事 業者とも運賃・料金の引き下げやサービス の多様化などに取り組んでいる。より魅力 的な運賃・料金やサービスの提供、規制緩 和を生かした新しい商品の投入や新しい分 野の開拓などを行っている事業者は、多く の利用者を獲得している。

*空港ターミナル施設の利用環境などにおい て新規参入事業者は同じ条件下での競争を 望んでいるが、今の状況を不公平とまでは 考えていない。

【需要の小さい地域】

*減便や路線の廃止など、事業を縮小してい る場合もある。

2)利用者への効果・影響

【需要の大きい地域】

*新しいサービスや運賃・料金の低下など、

交通サービスの魅力が高まるため、利用者 の生活利便性は向上している。

*料金体系やサービス内容が多様化している ため、利用者は、多くの情報から選択をす る必要が高まっている。

【需要の小さい地域】

*利便性の高いターミナルが近接している場 合は、このターミナルを経由する交通サー ビスの利用により、都市間交通の利便性向 上のメリットを享受している。

3)地域への効果・影響

【需要の大きい地域】

*都市間交通の結節点となっている地域にお いては、新規参入事業者の増加により、地 域の交通利便性・拠点性が向上している。

*交通基盤の充実による交流の活性化などに より、経済、文化等幅広い分野での地域の 振興が促進されている。

【需要の小さい地域】

*拠点性に低いターミナルを有する地域で は、事業者が拠点性の高い路線に重点を移 す中で、逆に減便や路線が廃止されるケー スも見られる。

*都市間交通の結節点に近接する地域では、

都市間交通の結節点を経由した交通サービ スの魅力が向上するため、需要がシフトし、

自地域のターミナルの拠点性が低下する恐 れがあるため、資金面や利用促進などの取 組みが必要となってくる可能性がある。

3−2 地域交通における主体別に見た規制緩和の 評価

(1)各主体への影響

1)交通事業者への効果・影響

【需要の大きい地域】

*参入・退出規制の緩和により、新しい事業 者が新規に参入し、それにより競争が激化 している。

*新規参入による競争に対応して、各事業者 とも運賃・料金の引き下げやサービスの多 様化などに取り組んでいる。より魅力的な 運賃・料金やサービスの提供、規制緩和を 生かした新しい商品の投入や新しい分野の 開拓などを行う事業者は多くの利用者を獲 得している。

【需要の小さい地域】

*参入・退出規制の緩和により、事業者は、

これまで内部補助で維持してきた赤字路線 を廃止する可能性がある。

2)利用者への効果・影響

【需要の大きい地域】

*新規参入による競争に伴い、運賃・料金の 低下やサービスの多様化が図られ、交通コ スト負担の軽減と交通利便性の向上が図ら れている。

【需要の小さい地域】

*路線が廃止されるか、あるいは地元支援に より維持されるケースがある。どちらの場 合も収益の改善のために運賃・料金の値上 げや減便がなされる場合があり、利用者の 負担が増加し、生活利便性が低下する恐れ もある。また、廃止に至った場合、高齢者 や学生など交通弱者への影響が大きい。

*鉄道路線を廃止し、代替交通としてバスを 導入した事例では、輸送頻度や乗降可能箇 所数の面で、同等以上の利便性が確保され ているケースもある。しかし、地域住民へ のアンケート調査では、「鉄道の廃止後の 他の交通機関の利用コストは鉄道と比較し て大幅に上昇した。」という結果もある。

3)地域への効果・影響

【需要の大きい地域】

*新規参入による競争に伴い、運賃・料金の 低下やサービスが多様化し、地域振興の向 上が図られる。

【需要の小さい地域】

*事業者が撤退することにより、路線が廃止 される。これを維持しようとする場合、地 方自治体により財政支援等を行って維持し ている。

*廃止する場合、代替交通を導入して地域の 生活交通を確保することになるが、多くの 場合、地元負担が新たに発生している。

*交通サービスの利便性が低下することに伴 い、交流の停滞・地域イメージの悪化等、

地域振興に影響を与える懸念があるとされ ている。

*こうした影響に対し、地域の生活交通確保 に対する都道府県や市町村、地元民間団体 等に期待される役割が大きくなっており、

地方自治体は関係者とともに地域協議会を 組織して取り組んでいる。

報告書名:「規制緩和後の交通事業者の動向と地域 への影響」

報告書目次:

序 調査の目的

Ⅰ 規制緩和の経緯と内容

1.国における規制緩和の取組み

2.国内航空、旅客鉄道、貸切バス、国内旅客船 事業における規制緩和の内容

3.規制緩和後における交通事業者の動向

規制緩和後の交通事業者の動向と地域への影響 テーマ1:航空と新幹線とのモード間の競争

1.シャトル便利用者の利用動向について

テーマ2:国内航空分野における規制緩和の効果と 影響

1.新規参入の経緯と事業動向

2.新規参入による地域(空港)間競合 3.新規参入による他のモードに与える影響 4.羽田―新千歳便利用者の利用動向 5.航空運送事業者の規制緩和に関する評価 テーマ3:離島交通における規制緩和の効果と影響

1.事例1;那覇―慶良間群島 2.事例2;那覇―奄美線

テーマ4:旅客鉄道事業における規制緩和の効果と 影響

1.事例1;下北交通大畑線 2.事例2;万葉線

3.事例3;のと鉄道七尾線穴水―輪島間 4.事例4;名古屋鉄道三河線

5.事例5;愛知環状鉄道

6.鉄道事業者の規制緩和に関する評価

テーマ5:貸切バス事業における規制緩和の効果と 影響

1.規制緩和による新規事業者及び既存事業者へ の効果と影響

2.退出事業者に与えた規制緩和の効果と影響 3.貸切バス事業者の規制緩和に関する評価 テーマ6:地域における規制緩和の効果と影響

1.都道府県アンケートの概要 2.調整・協議組織の設置状況

3.規制緩和に伴う地域への効果と影響 4.交通事業者に対する支援状況 5.今後の方向性等

6.規制緩和が地域に及ぼす効果と影響

Ⅲ 交通産業に係る規制緩和の評価

1.交通産業に係る規制緩和の評価の考え方 2.都市間交通における主体別に見た規制緩和の

評価

3.地域交通における主体別に見た規制緩和の評

4.まとめ

【担当者名:藤田哲男、深作和久】

【本調査研究は、日本財団の助成を受けて実施した ものである。】

図1 調査の全体像

規制緩和後の交通事業者の動向と地域への影響

【1】

【2】

地域・利用者への影響 【6】など モード間の競合

離島路線離島路線

【3】

都 市 間 交 通

地 域 交 通

国内航空 旅客鉄道 貸切バス

参 入退 出 地域間

の競合 アクセス交通機関への影響

参 入退 出

旭川など−新千歳間 旭川など−新千歳間

新千歳 旭川など 新千歳 旭川など

シャトル便 新幹線

(東京−大阪間)

シャトル便 新幹線

(東京−大阪間)

他のモード への影響 他のモード

への影響

他のモード への影響 他のモード

への影響

【4】

新たな取組み

退 出 バスによる代替(貸切・乗合)

参入・退出 乗合運用

【5】

他のモード への影響 他のモード

への影響 路線維時など

路線維時など

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